石洞山人のまなざし −館蔵書画展−
石洞美術館の名前は、当館の設立に尽力した佐藤千壽(1918~2008)の雅号である「石洞」から付けられました。石洞は、唐時代の伝説的な僧である寒山の作と伝わる『寒山詩』の中に出てくる言葉で、佐藤はこの雅号を旧制高校在学中に恩師から贈られています。
佐藤は数多くの絵画や書跡を蒐集していますが、その中の一枚、小杉放菴の「雲」という作品は、子どものような寒山拾得を描いた作品です。おそらく石洞という雅号の元になった寒山の詩を意識して、佐藤はこの作品を手にいれたのだと思います。麻紙に描かれた温かみのある絵は、佐藤の作品を慈しむ眼差しをも感じさせる象徴的な一枚です。
本展では、館蔵の書画の中からおよそ80点を選び、一人の収集家の眼を通して集められた書画の魅力を味わって頂きたいと思います。
なお、展示作品には、葛飾北斎「冨嶽三十六景 武州千住」、歌川広重「名所江戸百景 千住の大はし」、戸張孤雁「千住大橋の雨」など、千住に関わる版画も含まれています。
佐藤は数多くの絵画や書跡を蒐集していますが、その中の一枚、小杉放菴の「雲」という作品は、子どものような寒山拾得を描いた作品です。おそらく石洞という雅号の元になった寒山の詩を意識して、佐藤はこの作品を手にいれたのだと思います。麻紙に描かれた温かみのある絵は、佐藤の作品を慈しむ眼差しをも感じさせる象徴的な一枚です。
本展では、館蔵の書画の中からおよそ80点を選び、一人の収集家の眼を通して集められた書画の魅力を味わって頂きたいと思います。
なお、展示作品には、葛飾北斎「冨嶽三十六景 武州千住」、歌川広重「名所江戸百景 千住の大はし」、戸張孤雁「千住大橋の雨」など、千住に関わる版画も含まれています。
- 開催期間
- 2018年6月30日(土)~8月5日(日)
- 開館時間
-
午前10時~午後5時
(入館は午後4時30分まで) - 休館日
- 月曜日〈7月16日(月・祝)は開館、7月17日(火)は休館〉
- 入館料
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一般500円・学生300円
※小学生以下(要引率者)、65歳以上の方、障害者手帳をお持ちの方は無料
- 交通アクセス
- こちらを御参照ください >>
- 主催
- 公益財団法人美術工芸振興佐藤基金
- お問い合わせ
- 03-3888-7520、
03-3888-7512(佐藤基金直通)
主な展示品
・紫紙金字法華経断簡(8世紀)
・高野大師行状絵断簡(14世紀)
・厳島縁起絵巻断簡(1346年)
・浦上玉堂「秋江晩釣図」(18~19世紀)
・谷文晁「秋草に蝶」(1817年)
・葛飾北斎「羅漢図」(19世紀)
・熊谷守一「裸婦」(1919年)
・前田青邨「いちご」(1959年)
・小杉放菴「雲」(20世紀)
・釋廷用「葡萄図」(中国・14世紀)
・金冬心「紅梅図」(中国・18世紀)
・細密画「王侯狩猟図」(イラン・17世紀)
・細密画「魚図」(インド・19世紀)
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- 《魚図》インド・19世紀
- 《高野大師行状絵断簡》 14世紀
- 浦上玉堂《秋江晩釣図》18~19世紀
- 今村紫紅《文覚》1909年