古染付 -このくにのひとのあこがれ かのくにのひとのねがい-
古染付(こそめつけ)は中国明時代の末期、天啓期(1621~1627)を中心に崇禎期(1628~1644)頃までの間に、景徳鎮民窯で焼かれた染付磁器の一群で、「虫喰い」と呼ばれる「ほつれ」(焼成により釉薬の一部がわずかに欠けた部分)が見られ、一見すると粗雑な作りの器です。日本には沢山の伝世品がありますが、不思議なことに、窯のある中国や他の国々では全くと言っていいほど見つかっていません。
当時、日本では志野や織部などの茶陶が流行していましたが、古染付の中には織部の形に似た手鉢や扇形の向付などがあることから、古染付の中には、日本の茶人からの注文によって作られたものもあると考えられています。
古染付はそれ以前の景徳鎮のやきものには見られない、粗雑な作りとなっていますが、形も絵も自由奔放、のびやかに作られて、いかにも日本人の感性に合ったものであり、日本人があこがれた器だったのでしょう。
その一方で、古染付に描かれた絵を読み解くと、そこには中国の人たちの長寿や子孫繁栄、立身出世、富貴栄華などの願いを、あるいは、山水文様として文人たちの理想世界を描いていることが分かります。古染付は日本人が使うための器であると同時に、中国の人たちが願いを込めた器でもありました。
今回の展示では、石洞美術館が所蔵する日本有数の古染付コレクション180件余りを展示し、日本人が愛した古染付の面白さ、楽しさを存分に味わって頂きたいと存じます。
当時、日本では志野や織部などの茶陶が流行していましたが、古染付の中には織部の形に似た手鉢や扇形の向付などがあることから、古染付の中には、日本の茶人からの注文によって作られたものもあると考えられています。
古染付はそれ以前の景徳鎮のやきものには見られない、粗雑な作りとなっていますが、形も絵も自由奔放、のびやかに作られて、いかにも日本人の感性に合ったものであり、日本人があこがれた器だったのでしょう。
その一方で、古染付に描かれた絵を読み解くと、そこには中国の人たちの長寿や子孫繁栄、立身出世、富貴栄華などの願いを、あるいは、山水文様として文人たちの理想世界を描いていることが分かります。古染付は日本人が使うための器であると同時に、中国の人たちが願いを込めた器でもありました。
今回の展示では、石洞美術館が所蔵する日本有数の古染付コレクション180件余りを展示し、日本人が愛した古染付の面白さ、楽しさを存分に味わって頂きたいと存じます。
- 開催期間
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第1期 2016年7月16日(土)~8月7日(日)
第2期 2016年8月20日(土)~12月18日(日)
第3期 2017年1月7日(土)~4月2日(日) - 開館時間
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午前10時~午後5時
(入館は午後4時30分まで) - 休館日
- 月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)、
8月8日(月)〜19日(金)、
12月19日(月)〜1月6日(金)
※2月4日(土)は設備点検のため10:00〜13:00まで休館
- 入館料
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一般500円・学生300円
※ 小学生以下(要引率者)・65歳以上の方・障害者手帳をお持ちの方は無料。
※ 一般の方以外は受付にて証明書のご提示をお願いいたします。 - 交通アクセス
- こちらを御参照ください >>
- 主催
- 公益財団法人美術工芸振興佐藤基金
- お問い合わせ
- 03-3888-7520、
03-3888-7512(佐藤基金直通)
主な展示予定作品
染付笠絵茶碗(17世紀前半)
染付御所車図火入(17世紀前半)
染付猿採桃図桃形向付(17世紀前半)
染付蟹童子図掛花入(17世紀前半)
染付山水図水注(17世紀前半)
染付兎形向付 五客(17世紀前半)
青磁鶏耳花入(17世紀前半)
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第1期 2016年7月16日~8月7日
第2期 2016年8月20日~12月18日
第3期 2017年1月7日~4月2日
- 染付笠絵茶碗(17世紀前半)
- 染付御所車図火入(17世紀前半)
- 染付猿採桃図桃形向付(17世紀前半)
- 染付蟹童子図掛花入(17世紀前半)